Art Work Episode
アートワークの制作エピソード

Art Work Episode
アートワークの制作エピソード

スタジオでの撮影風景。
スタジオでの撮影風景。

浅野

今回のアルバムの限定ボックス制作は、The Sankhwaメンバーの他に、デザイナーの僕と写真家の三田君が参加して、ジャケットやCDの他に写真集型の歌詞カードセルフライナーノーツステッカーフォトカードセットとか色々作ったわけだけど。当初はサブスクリプション限定配信の予定だったんだったよね。

金子

ツアーに行く計画があって、各地回るのであればCDがあったほうがいいよねって、スタジオで話しあったよね。それでツアー限定で作ろうってなった。

山田

最初はLP案もあったよね。

玉田

最初期にその案もあったけど、僕らはCD世代で育ってきたという事もあるし、やっぱりCDを作ることになった。でも普通のCDを手にとって面白いかという想いがあって、作るのであれば凝った物をつくりたいなと思った。当たり前にあるもの以外にもうワンパンチ欲しいよねって。でもそこから今回CDのケースが箱型になったのってなんでだっけ?

金子

ジョゼフ・コーネル。昔のアーティストで、箱の中に自分の好きなものとかを入れて作品を作ってる人。その人が好きで。アルバムを箱形にして、その箱の中に色々入ってたら面白いんじゃないかと思って。その話をしたら浅野君が広げてくれた。

浅野

色々作ったすね。そもそもテーマの「宇宙」はどう決定したの?

金子

今回のテーマのそもそもの発進はごく自然に。決めたわけではなく勝手にね。

山田

たまたま3人共ジャンルは違うけどSFや宇宙に関することが好きだよね。僕は小さいころからプラネタリウムとか天体観測行ってたし、SF映画や宮沢賢治の宇宙観が好きだったり、金子さんは宇宙ホラーものの映画が好きだったり、玉ちゃん(玉田)だったら宇宙関係の漫画が好きやったり。どこかで宇宙に繋がっていたような気がする。

左:三田周(写真家)、右:浅野隆昌(グラフィックデザイナー)
左:三田周(写真家)、右:浅野隆昌(グラフィックデザイナー)

金子

歌詞を書くときに、ここが今どこでいつの時代なのか、どこの国なのかっていうのを設定したくない派なんですよね。だから今回は、それらが限定されない宇宙や架空の世界にしてみるというのが、割とスタンスに近かったのかもしれない。

三田

そうやってSFとか色んな宇宙に関する作品から影響を受けて、出来たアルバムやねんな。楽曲は所謂SFモノみたいな方向とは違う方向に収まってる感じを受けるねんけど。

玉田

そうやね。ザ・SF!というよりは内面的な宇宙。

浅野

「テーマは宇宙」と事前に聞いてはいたけど、実際に曲を聞いてみると実際の宇宙ではなく想像による宇宙感。サイエンスフィクションというよりも、日々の生活の中で想像するファンタジーな宇宙世界を表現しているっていうのが伝わってきた。だからアートワークは、実際の宇宙の映像をビジュアルに使用するよりも、身の回りのもので手作りで宇宙を表現したら良いのではと思って提案した。決定してからはみんなで作った。

玉田

アートワークに関しては、会議でこういう画面を作ってみたいっていうのを色んな映画のシーンや想像を元に話し合った。撮影時に現場にあった小道具を組み合わせて考えついたものもあったけど。

浅野

遺跡とかは割と顕著。実はジオラマで異星風景を作ってるけども、身の回りのもので作っているんだよ、っていうネタバラシを画面の何処かに配置している。これでいうとコンクリートブロックなんだけど。

三田

身近な物で作った感。っていうのを残しつつ。

玉田

この球体のやつとか、遺跡っぽいもんな。最初、古代の建造物みたいにしたいって言って作ってたもんな。人工物っぽく見えるようなものをみんなで探したりとかしてね。配置とかも不自然になるように重ね合わせたりとか。

地表を再現した土台の上に、コンクリート材や石材を配置して撮影。
地表を再現した土台の上に、コンクリート材や石材を配置して撮影。

山田

完全な丸ってめっちゃ不自然よな、自然のものではありえないような感じがとてもする。映画『メッセージ』でもそうだけど、キレイな円形の大きな物体ってとても神秘的で綺麗だと思うけど、どこか不気味さも感じる。

浅野

主人公が、遺跡探索中に小さな星を発見した場面すね。レイアウトが難しかったけど楽しかった。

玉田

「作った感を残す」で言えば、氷の惑星がわかりやすいんじゃない?ビニール袋やストローの袋で作ったやつ。

浅野

これも被写体深度を変えてしまえばストローの袋ってわからずに氷の世界を表現できちゃうんだけども、それだと面白くないからストローの袋ってわかるラインを狙って作ったよね。

玉田

氷の惑星シリーズでは雪山の崖のやつもやったね。白いフェルトみたいなのを垂らして。その上に人立てて、もやっぽい雰囲気を出すために皆で煙を吹き付けるっていう。

三田

これ、だいぶジオラマっぽいよね。

玉田

このシリーズではモノリスのやつ(ボツ案)も良かった。梱包材に人立たせて、これは人がなかなか立たないから人に針刺して無理やり立たせて、奥に黒のレゴブロックで作ったモノリスを立ててって。最終的に氷の惑星は、ストローバージョンを採用したけど。

浅野

『2001年宇宙の旅』からのインスパイアは他にもあるよね。ワームホールとか。

山田

僕は『インターステラー』っぽい感じしてたんですけどね。主人公がブラックホールに飲み込まれて、4次元立方体になったマーフの部屋(主人公の娘)のところのような。

換気用ダクトの内部に、主人公のレゴを配置。ダクト上部に穴を空けてテグスを通し、レゴを吊り上げ空中に固定。
換気用ダクトの内部に、主人公のレゴを配置。ダクト上部に穴を空けてテグスを通し、レゴを吊り上げ空中に固定。

三田

ワープって、筒状の中を通り過ぎていくっていうイメージがあるよね。これは換気用のダクトの内部なんだけど、今勤めている撮影スタジオにあったもので、前々からこの中撮ったら面白いだろうなと薄々思っていたんだけど、撮る機会なんかないよなって思ってた笑。企画が始まってから自分がこの宇宙飛行士になったとしてどこにいたら面白いかなってことを考えていて、ちょうどこの案がハマったというか、やっとダクトを使う機会があった笑。撮影方法としては、ダクトの真ん中に穴開けて、宇宙飛行士はテグスで吊ってるんやけど。

三田

これはブレを使って撮影しているんだけど、シャッタースピードを変えて撮影してる。シャッタースピードを遅らせて撮れば残像が映るのね。よく光の軌跡を撮ったやつとかある。これは色んなタイプを撮影して、軌跡の中で宇宙飛行士が回転してるやつを採用した。

玉田

花火とかの写真でもよくみるやつ?

三田

そうそう、黒バックでね。コマ撮りのトレーラー映像の方では、同じようにブレを使った写真をさらに連続で繋げた。軌跡の残る写真をコマ撮り映像に使うのは珍しい試みだと思う。テグスで吊り下げた宇宙飛行士を円を描くように回して、軌跡の残るシャッタースピードで撮る。いっぱい撮影した写真からうまく繋がるよう選択してコマ撮り映像にした。半分運任せ。

浅野

理論上は繋がるわけだけど、それでも繋がって映像が完成した時はかなりテンション上がったよね。

玉田

この多次元の空間の写真は歪んでるけど、どう撮影したの?これは二体使ってるの?

鏡面加工のボードを湾曲させ背景として設置。ドット状に穴の空いた有孔ボードを鏡面に写し込み、歪んだドット状の空間を再現。
鏡面加工のボードを湾曲させ背景として設置。ドット状に穴の空いた有孔ボードを鏡面に写し込み、歪んだドット状の空間を再現。

三田

いや、これはアルミの板に反射させてるんだよね。これもテグスで吊ってるんだけど、相当時間かかった。僕はカメラで、他に宇宙飛行士を吊る係と、有孔ボードを写し込む係と。今回はテグスで吊るって方法をめっちゃやってるよね。本来はとても手間かかるからあんまりやりたくはない笑。

浅野

小道具を作るのは大変だけど楽しかった。異星人たちの星人制作とかは特に。

山田

そうだね。撮影の合間に手の空いた人でなんか適当に作ってたんだよね。

三田

何遊んでるねんって思ってたら笑。

浅野

もともと撮影カットの予定にはなかったんだけども、撮影が長いこともあって手の空いた人達は現場にある道具で遊んだりしてた。その時に思いついた物だったんだよね。

玉田

なんか、異形生物の何かはつくりたいよねって話はぼんやりあった。人間じゃない何かがでてきたらいいよねって話だけはあったけど、具体的な案はなくてどうしようかなって。結果、これが出来上がった。

金子

これは誰が作ったの?

山田

僕が作ったのは左の2体。スライムみたいなやつと、一番左のコマンダー笑。三田君が真ん中のグローブみたいなやつ作ってて、右2つは浅野くんが。スライムみたいなやつは、置き石の上に100円均一で買ってきたスライムのおもちゃを置いて、ビー玉をモールで絡ませたやつを上に乗せてって、作っていく過程が小さいころに身の回りのものでオリジナルの怪獣を作って遊んだときみたいでとても楽しかった笑。

左:メンバーが持ち寄った小物や雑貨を組み合わせて異星人を制作。右:立ち上る湯気をドライアイスで検証中。
左:メンバーが持ち寄った小物や雑貨を組み合わせて異星人を制作。右:立ち上る湯気をドライアイスで検証中。

浅野

でもこれは誰かが一人で作ったというよりもみんなで作った感がある。誰かが作ったものをまた他の誰かが勝手にアレンジ加えていた。確か僕はピンクのシャボン玉の入れ物に青いモールを差したことまでは覚えているけど、気付いたら銀の生物が付け足されてた。

三田

まぁこれだけ変なものが出来上がったら、スポットライト当てるでしょって笑。トレーラーの方では、動きが加わったことでより変な生き物の存在感出たね。

金子

子供が何も考えずに作った感じが好き。僕はこの日途中からしか製作に参加出来なくて、スタジオに着いたら既に5体並んでる状態でとても異彩を放ってた。そしたら遊びの延長線上で出来上がった話を聞いて、めっちゃワクワクしたのを覚えてます。

浅野

打って変わって、この花畑は一見宇宙っぽくないけど。

金子

これは『不思議惑星キン・ザ・ザ』という、曲のライナーノーツにも出てきた映画が元ネタになっています。その映画のワンシーンで、すごく好きなシーンががあって…。(地球にも)ありそうな所で、でもなんか違和感というか。映画でも男二人が花畑にいるところなんだけど。

玉田

CD収録曲の『Kin』という曲の名前の元ネタにもなってる。花畑で使ってるのはジオラマ用の木。鉄道ジオラマとかで使う用の木があるぞって、三田君と東急ハンズで色付いてるやつは大体買ってきたんだよね。奥の山っぽい緑もこれの集合体なんだよね。

ジオラマ用の植物素材を敷き花畑を再現。異空間性を求めてシャボン玉を吹く。
ジオラマ用の植物素材を敷き花畑を再現。異空間性を求めてシャボン玉を吹く。

山田

普通の風景なんだけど、主人公がこういうユニフォームを着ていることで違和感が出るというか。キン・ザ・ザもそうやんね。普通の花畑にいるんだけど、人の服装で違和感が出ているみたいな。

金子

なんか凄いカラフルで、でもなんか気持ち悪いなって思って。最近このビジュアルどこかで見たなって思ったときにアリ・アスターって映画監督の『ミッドサマー』っていう映画がまさにこういう感じよね。

三田

この写真が入ったことで全体が明るくなったよね。やっぱ宇宙って、暗くて孤独で寒い、みたいなイメージがあるし、そういう写真が多くなりがちだったから。

山田

華やかになったよね。地球外生命体に出会えそうな気がします。

金子

この写真、とても気に入っています。

玉田

ほんで主人公がアップになっているこれな。この銀河が写ってるやつ。

浅野

導入部で宇宙船から銀河を見ているっていう場面すね。宇宙船やUFOの半球状の窓に銀河が写っているのような。この撮影も地味に大変でしたね。というか相当時間かかった。

山田

かかったっすね。

三田

時間は一番かかったかも。透明な半球体、お菓子の容器みたいなプラスチックの容器に星空の画像を写し込んでるんよ。

主人公のレゴに半球状の透明プラスチック容器を被せ、容器に銀河の画像を写し込み撮影。
主人公のレゴに半球状の透明プラスチック容器を被せ、容器に銀河の画像を写し込み撮影。

山田

僕が星の画像を表示したPCを写しこんで。で、レフ板の代わりに白い球体みたいなのを浅野君が持ってて。

浅野

こういう被写体以外は暗い写真を撮ろうとすると、ストロボ(投光器)が必要になるんだけど、透明球体が360度の全てを写し込んでしまうからストロボ光源も写り込んでしまうが故に使えない。だからシャッタースピードを長くして光を集めて撮った。さっきの宇宙遊泳のやつはシャッタースピードが長い中で動かしてるけど、これはシャッタースピードが長い中で動かしてはいけない、っていう条件があるのよ。

三田

いろいろ道具を使って固定するとそれも一緒に写り込んでしまうから、写らない後ろのほうから手持ちで支えるわけよ。そして白い球体は一定のスピードで動かす事で写り込む手がバレないようにボヤかした。こういう画がほしいねんけどどうしたらいいんやろ、っていう作業の繰り返しやったよね。

山田

とても大変だった。僕は銀河の画像が映ったMacBookを持ってたんだけど、ずっと腕がプルプルしてて笑。でも僕はその微妙な揺れ感が気に入ってます。

玉田

そうやね。これも大変だったよね。ほら、タイヤのやつ…。ゲートに向かって歩いていくっていう場面。このゲートも出来るまでは早かったけどそこからが…。

金子

確かにゲートなんやけど、僕は『イベント・ホライゾン』っていう、消息を絶った宇宙船の調査に向かった乗組員達がとんでもない目にあう映画に出てくるコアっぽいなと思った。とても恐ろしい物体なんやけど…。

浅野

なんとなくこの暗い背景と足場とかがそうさせるのか、僕は『ファイナルファンタジーX』のベベルの地下のイメージでした。

左:タイヤを背景に、ハニカム状に穴が空いた足場やケーブルを配置。右:靄の演出。ストローを繋げた長い筒を用意し、画角に入らない位置から煙を排出。
左:タイヤを背景に、ハニカム状に穴が空いた足場やケーブルを配置。
右:靄の演出。ストローを繋げた長い筒を用意し、画角に入らない位置から煙を排出。

山田

煙の質感とかこだわったよね。煙が奥からでてくるだけだと想像しているものにならなくて、橋の下に長いストローを入れて下からも煙が出るようにしたり、ゲートに見立てたタイヤにも大きな穴と小さな穴にカメラから映らないよう連結させたストローで煙を出したりしてたよね笑。吹き付けるスピードも色々試したような。

玉田

タイヤの奥からも煙を出して、土台の下からも煙を出してダブルで行く、みたいな。足場もダイソーで買ってきた猫よけグッズをひっくり返して、ハニカム状の足場にして。こういう場所って、ケーブルがいっぱい這ってるイメージあるやんってなって、おれんちからケーブル持ってきて這わせたりとか。この写真好きやわ。

金子

この撮影は、煙のかたちを何度も試したのでだんだんと目も頭もやられて痛くて大変でした。でもトライアンドエラーを繰り返して自分達の思い描いたものになったので達成感すごくありましたね。

三田

あと人体山脈の写真。コレはひと肌脱いでもらいましたね。

玉田

友達に、ちょっと脱いでくれんかーって。手伝ってくれてめっちゃ助かったよね。人体を使って地形を表現したものがあったら良いよねって話はずっとあって。人の肌の柔らかさから違和感もたせるカットにしようっていう話やったけど、最終的に採用されたのは、肩甲骨から尻、足っていうレイヤー重なった、見ようによっては山脈の尾根みたいな。これも上からテグスで吊って、山々を飛び移ってるような感じにした。これはうまいこといったな。

人体で地形を表現するため、モデルとしてnanamiさんの協力のもと撮影
人体で地形を表現するため、モデルとしてnanamiさんの協力のもと撮影

山田

『ファンタスティック・プラネット』のようなスケール感だよね。最初はこっ恥ずかしいというか何処見ていいかわかんない感じだったけど、三田君がグイグイいくし、モデルのnanamiちゃんも全く恥じらわないから、途中からは制作に集中できた。ボツにはなったけど、三田君の手とnanamiちゃんの手の中にいるやつ(ボツ案)も好きだったな。

金子

このシリーズはどの写真も気に入ってます。ヌードって色んな面で難しいものだと思うので、自分達の作品として実現出来た事が嬉しいですね。

浅野

擬似表現じゃなく実際にその素材を使用したものもあるよね。クレーターとかは実際に砂をスタジオに敷き詰めて撮影した。あれも何かインスパイア元があるんだっけ?

玉田

砂の星は、『33(Trente-Trois)』の歌詞にも影響のある『トップをねらえ2!』というアニメからのインスパイア。1話30分構成の6話完結のロボットアニメで、そこにトラントロワって名前の古いロボットが出てくるんよね。登場シーンが印象的で、冥王星のクレーターの真ん中に横たわって出てくる。そのシーンがかっこよくて、近い雰囲気に出来ないかなと思ってた。

山田

クレーターの凹みを作るために上からものを落としたりしたけど、なかなかいい感じにならなくて困ってたんだけど、大きな石を砂にめり込ませてその上に砂をかけて、それをどけたらいい感じのクレーターができたね。あとはカメラの角度によって穴が大きく見えたり小さく見えたりして。撮影を横で見ていた時は穴が小さいのかな?と思ってたんだけど、写真では穴がいい感じに大きく見えて面白かった。

細かな光の調節をするためにスタジオ内に砂を敷き撮影。
細かな光の調節をするためにスタジオ内に砂を敷き撮影。

三田

スタジオの床に3m四方ぐらいの砂場を作って、映像の方は周りを中腰でぐるぐる回りながら撮るねんけど。今考えたらシュールやね。砂の片付けはもちろんめっちゃ大変!笑

浅野

そしてこれは歌詞カードの最後に収録されてる人工衛星と宇宙飛行士が月面にいる一枚。これはいろんな星を旅をしてきた宇宙飛行士が、この人工衛星にその記録をインプットしている場面。アルバムジャケットのメインにしたのは、楽曲たちがその記録そのものであるようにしたかったからです。

三田

この月面写真は、魚眼レンズっていうライブ写真とかでも使われる凄い広い範囲が写るレンズを使って、平面のものを撮ってるねんけど、写真が歪んで丸くみえる特徴を星の丸い地表に見えるように利用してる。

浅野

当初から月面カットで終わろうっていう予定はあったんだけども、色々撮りながらどう終わるべきか話し合ったすよね。

山田

ぼくは衛星にインプットしている場面も面白いけど、宇宙飛行士が暗闇に歩いていくカット(ボツ案)推しやって。「まだ旅は続いていくぞ」っていう力強さがあっていいかなと思ってて。でも配信するって事に対してこれからの僕たちや音楽のシーンにはぴったりなのかなって思って納得した。

三田

後ろが光ってる太陽が登ってるみたいなカット(ボツ案)とか、後ろが暗闇なやつも撮ったんよね。

月の地表を再現した土台の上にレゴを配置し、魚眼レンズで画面を湾曲させ月面を再現。
月の地表を再現した土台の上にレゴを配置し、魚眼レンズで画面を湾曲させ月面を再現。

浅野

レゴで作った人工衛星。これもどんな衛星にするかっていうのも色々話し合いましたね。主人公はレゴでいくっていうのは決めてたから、衛星もレゴにしたほうがいいかなと思って。それでレゴ関連で色々探していたら、過去にレゴで人工衛星はやぶさを作るワークショップが行われていた事を知った。

玉田

元々は、はやぶさの帰還のタイミングで行われたイベントで、はやぶさをレゴで作ろうみたいなのがあって。

浅野

レゴアーティストの大澤よしひろさんが考案したワークショップだったそう。僕らは後から知ったから参加できなかったんだけど、僕らも勝手にセルフワークショップのような形で、参考にしながらできないかと思って作ることにした。ただレゴのパーツが手元にないから、どんな部品を使えばこういうものを作れるのかわからなかったんだけど、山田さんのファインプレーで完成した。

玉田

脳内レゴできっとここにはこのパーツがいるっていうのを脳内で判断して、大量にあるパーツの中から、パーツ単体で選択して頼む、っていうやつね。

三田

そうそう。そこにレゴがあったわけじゃないから、インターネットでパーツごとに調べながら頭の中で組み立てていって、ドンピシャの人工衛星が出来上がった。哲さん(山田)がなぜできたのか俺はまだ理解できてない。

山田

笑。多分小さい頃よくレゴで遊んでたからじゃないかな?海賊船とかお城とかたくさん作ったよ。音楽作るときもそうだけど、頭の中である程度曲の骨組みを組み立てたりするので、そういうことが好きなんだと思う。

金子

確かに哲さんが作ってくる曲はあらかじめ全体像がハッキリしてるものばっかりやもんな。それがレゴによって培われたって考えると面白いし、そういったバックボーンがある事で今回レゴを使った意味合いもより一層深く感じた。

発表間近の撮影スタジオの様子。アートワーク撮影とアルバムボックス制作を同時に進行。
発表間近の撮影スタジオの様子。アートワーク撮影とアルバムボックス制作を同時に進行。

浅野

ボツになったものも含めて色々撮ったすね。このサイトでもアートワークを紹介してるけど、やっぱり歌詞カードで観て欲しいな。見開きで対になってくる楽曲との兼ね合いやストーリーも相談して編集したしね。

三田

楽しくて撮りすぎたな。ブースターパック(アルバムボックスに収録されていない別売りのフォトカードセット)があるのは正直そういうことだと思う!熱中し過ぎて予定してたカット数からはみでた。

玉田

ここを見て興味が湧いたら、手にとって観てもらえると嬉しいね。箱から色んなアイテムがどんどん出てくる感じは、実際に開いてみたらワクワクするので。

山田

僕たちが童心に帰って真面目に遊んで作ったものなので、手にとった人にもそれが伝われば嬉しいな。そうして、少しでも何かを受け取ってくれたらとても嬉しい。

金子

本当に夏休みの自由研究をしてるような感覚でした。アルバムのリリースも自主企画の8月11日だったし、浅野君、三田君とはずっと一緒だったので終わった時すごく寂しかった笑。まさに夏休みが終わったみたいな感じで。そう感じたのも、今哲が言ったように童心に帰って取り組んだからなんやろうなって思います。音楽と共にアートワークも楽しんでもらえたら嬉しいです。